日本国内での位置づけ、また東アジアでの位置づけを、地理的に考えれば自然と辿り着くのが、富山の「ハブ化=あらゆる機能の経由地」という戦略です。過去にも、また現在でもハブ化の構想が謳われてきましたが、政策としての明確な動きは見えませんでした。「新幹線開業に伴って、航空路線の国内便が縮小するのでは?」「そもそも新幹線によって金沢へ人は流れるが、富山では降りないのではないか?」という懸念が叫ばれますが、そもそも今、富山には経由を含めた人の流れが設計されていません。
 東アジアとの貿易や企業進出は、20年先まで続くという見込みがある中で、国際空港も国際港湾も備えており、日本で最も地震が少なく、またコールセンターが相次いで出店する勤勉な県民性を有する富山は、日本随一のハブ化にふさわしい都市です。既に海外からも国内からも人の流れはありました。しかし、「経由地」としての位置づけがないため、いかに富山県内の何かを目的にリピートしてもらうか、を考え続けてきた結果、隣の石川県金沢市と比較せざるを得ませんでした。目指すべきは、国内から海外への、特に東アジアへの経由地であり、海と空の両面から貿易をサポートし、教育県として海外からの子どもも受け入れられるダイバーシティな先進教育を行う都市です。そんなポテンシャルを備えた富山であることを、改めて意識し、そのベクトルに基いて政策を展開していく必要があると考えます。