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富山県議会議員平木柳太郎

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2013.03.08 : 平成25年3月定例会 一般質問

産業の創出とコンベンション誘致について質問いたします。
 平成17年7月3日、とやま起業未来塾が開講し、今年度で8期生まで修了しました。200名を超える修了生の中には、県内での活躍にとどまらず、海外展開の実績を上げる事業や、県の社会福祉を支える介護事業、また自然環境を守るNPOなど、石井知事の公約どおり、多くの新産業を生み出しています。
 私自身も起業未来塾の修了生として、およそ6カ月間に学んだ講義内容を生かし、現在も多くの修了生や担当講師との交流を続けており、修了生の組織である学士会によって、修了年度に縛られないつながりが生まれています。
 また、修了生のサポートとしては、県内の先輩社長訪問ツアーや経営勉強会、交流事業など、有意義な活動が継続されています。
 来年度は9期目、例年どおりであれば、この定例議会終了後のタイミングからカリキュラム等の概要が公開されているように記憶しています。
 いよいよ2年後に迫った北陸新幹線開業も見据えた内容になることを修了生一同が期待しているところでございます。また、起業未来塾の目的やビジョンをより具体的に発信していくタイミングだというふうにも考えます。
 起業未来塾では、中長期的にどのような産業の創出を目指しているのか、第9期の開講予定や募集方法、カリキュラム作成における工夫点などについて、未来塾の名誉会長でもある石井知事に御所見をお伺いいたします。
このとやま起業未来塾は、もともと私が知事に就任する前にいろいろ富山県政を勉強しましたところ、大変廃業の数が多い、新規開業の2倍ぐらいにもなっていると──2倍はちょっとオーバーかもしれませんが、そうだったと思いますが──何とか新しい創業や新分野進出、こうしたことを富山県の県民の皆さんにチャレンジしてほしいと、こんなふうに思って、最初の選挙の政権公約にも掲げまして、実施させていただいております。
 新しいビジネスの創造とか新分野の進出とか、その内容は何かということですが、こういう時代ですから、健康とか、環境・エネルギーとか、情報通信とか、さまざまな新たな事業展開を図る分野があるわけで、医薬バイオ、次世代自動車、またそうしたものづくりや商業、サービス業、新分野進出、まちづくり、いろんな点で若い皆さん、また女性の方々、熟年の方々も含めて、大いにチャレンジして羽ばたいてほしいと、こう思っているわけであります。
 今年度までの8年間で、未来塾修了者236人のうちで、約7割に当たる139名の方が創業などを行っておられまして、中には海外で事業展開を行う企業など大変活躍されている人が多く、うれしく思っております。
 来年度は6月に開講する予定でありますけれども、さらに内容を工夫したいと思っていまして、まずコース編成については、何といっても本県の基幹産業であるものづくりコースを設置する、またいよいよ新幹線が開業ですから、そうしたことにも備えて、新商品開発等に取り組む商業サービス業のコース、それから第二創業とか6次産業化等を対象とした新分野の進出、また需要が高まっております介護とか子育て支援等を行うコミュニティビジネスの4つのコースに再編をいたしまして、また公募に当たっては──これまでもいろんな方面に呼びかけているんですけれども、商工団体とか経済団体等にも広く働きかける、また企業の後継者の入塾なども促して、幅広く優秀な人材の確保に努めたいと思っております。
 また、カリキュラムについては、塾長には県内の御見識の高い企業経営者にお願いする。塾頭には、霞が関でいわゆる官僚として活躍されて、今はベンチャービジネスの経営者としても全国的に知名度の高い方にお願いしますとともに、コース別に専任の県内講師、県外講師を配置して、塾生の皆さんのビジネスプランに沿ったより専門性の高い演習や個別指導を実施すると。また、経営者の方々を中心にとやま起業未来塾応援団のネットワークができていますから、塾生の皆さんへの実践的なアドバイスを行うというふうにしております。
 今後とも、いろんな点で工夫をしまして、夢や情熱、また志を持って新分野に果敢にチャレンジする、そして県の内外、国の内外で活躍する起業家を輩出していきたい、こんな気持ちでおります。そのことで、富山県の発展を期したいと、こう思っているわけであります。

起業に関連して近年のベンチャー事情を見てみると、2012年10月に、東証一部上場企業の社長年齢が最年少記録を更新されたことが大きな話題となりました。求人情報サイトなどを手がけた、その上場企業の経営者は25歳、学生時代に起業して上場まで一気に駆け上がるという非常に興味深い事例です。
 起業未来塾でも、20代の受講生は何人もいますが、学生の受講生はほとんど見られません。ちなみに、起業未来塾の開講当初は起業家の卵育成事業として、高校生、大学生、若者を対象に起業家講演会、ベンチャー企業学会、社長の一日かばん持ちなど、起業家の裾野を広げる計画も盛り込まれていたようです。
 先ほど挙げた学生ベンチャー企業の上場の事例は、富山県内での輩出も不可能ではありません。新産業創出に向けた大学等の高等教育機関との協力体制の整備や、起業家輩出に向けた学生向けプログラムの提供などにより、学生ベンチャーの輩出にも力を入れるべきと考えますが、県としてどのように取り組むのか、こちらは荒木商工労働部長にお聞きをいたします。
学生ベンチャーを含めて、若い方が夢や情熱を持って創業に果敢にチャレンジされるということは、県内の経済の活性化の上からも大変大切なことだというふうに考えております。
 ただ一方で、一般論ですが、若い方ですと、しっかりとした経営理念の確立、あるいは実践的なビジネスプランの策定、資金、人材の確保、こういった面で若干課題があるかなというふうに思っております。
 このため県では、若い方々に対する起業家精神の涵養を図るということを目的としまして、高校生や大学生を対象とした県内起業家による講演会、意見交換会を初め、起業家の経営理念等を紹介する起業チャレンジ講座のインターネットでの配信などを行ってきております。
 また、とやま起業未来塾におきまして、先ほど知事からも答弁がありましたが、経営者としての心構えやビジネスプラン作成など、創業に向けた実践的な講座を開催いたしておりますし、スタートアップ期の支援ということで、資金面としましては、創業・ベンチャー挑戦応援事業による助成、あるいは低利な創業支援資金の制度融資などを設けております。
 また、県といたしましては、これまでも産学官の連携、あるいは大学等の有する技術の実用化、技術移転の促進に取り組んでおりまして、大学生や大学院生を対象としまして、ものづくり研究開発センターの最先端設備を活用した長期インターンシップなども実施をいたしております。
 こうしたこともありまして、県立大学、富山大学では、例えば疾病診断用酵素の実用化等の大学発ベンチャー企業も誕生しているところでございます。
 今後とも、学生ベンチャー初め若い方々による創業への果敢なチャレンジを支援していきますとともに、大学発ベンチャーなどの創業支援にもしっかり取り組んでいきたいと考えております。

 県内での産業創出を進める一方で、新幹線開業後に期待されるのが県外からの誘客です。これまでも学会の全国大会など、コンベンション誘致については幾度となく議論されてきたところではありますが、今後コンベンション等の誘致は、当日の一時的な誘客にとどまらず、県外から多くの企業、事業主が県を訪れ、事業立地としての魅力を感じてもらうことができる機会としても捉える必要があります。
 三大都市圏からも等距離にある好立地であることをしっかりと知っていただき、2011年に商工会議所青年部の全国大会が富山で開催されたように、今後は青年会議所など、経済人が多く集まる団体の大会誘致も含め、さらに大きなコンベンション等の誘致を積極的に進めていくべきだと考えますが、県としてどのように取り組むのか、日吉観光・地域振興局長にお聞きをいたします。
学会や全国大会等のコンベンションは、本県産業の振興や交流人口の拡大、地域活性化に大きな効果があることから、県といたしましても、市町村やコンベンションビューローとともに積極的に誘致に取り組んでいるところでございます。
 大規模なコンベンションといたしましては、今年度におきましては、7月には日本消化器外科学会が開催されたほか、特に10月には全国産業安全衛生大会が開催され、全国から企業の経営者や工場の責任者など約8,000名が参集し、本県の産業立地環境も十分アピールできたものと考えております。
 県では、これまでも開催支援制度の拡充などに努めてきたところでございますが、ものづくり産業の集積する本県の特徴を生かして、企業コンベンションも助成対象とするなど、企業が開催する全国大会等に対しても支援しているところでございます。
 また、北陸新幹線の開業によって東京から2時間となることは、全国規模のコンベンションを誘致する際の強力なセールスポイントとなりますが、大規模なコンベンションを誘致するためには、アフターコンベンションを含めた確かな開催実績と参加者の満足度が大切であり、これまで本県で開催されてきた事例、例えば富山城址公園の芝生広場で日本消化器外科学会が懇親会を開催して好評を得たことなど、富山ならではのユニークな企画、食の魅力やコンベンション後の富山旅行等を前面にアピールいたしまして、誘致に取り組んでいきたいと考えております。

 次に、最新の情報通信技術の分野の産業創出について、平成22年から国内でも注目されているクラウドサービスに触れます。
 県内でも複数のデータセンターが機能しており、災害の少ない安定した富山県が国内の通信技術を地盤から支えていることを大変誇らしく思います。
 クラウドとは、共同利用する倉庫のようなもので、自宅やかばんに入れてある荷物をいつでも、どこからでも取り出せるドラえもんのポケットのような場所に置いておくことができるサービスを指します。
 およそ20年前、インターネットが従量課金制で始まり、今や誰もが無料に近いほど安価にどこでも利用できる環境になったのと同じように、このクラウドというサービスも今後の情報通信産業においては大前提となる技術となることが予想されています。
 これから富山県がクラウド産業を進取するために、インフラは整っておりますので、早急にクラウドを活用したサービスを生み出せる人材の育成を進めることが必要です。
 このクラウドの技術開発を行う国内最大規模の団体である一般社団法人クラウド利用促進機構、通称CUPAの荒井代表理事は、とやま起業未来塾の修了生です。クラウド関連の業界ではカリスマであり、県内でも2011年9月に情報政策課が主催したクラウドコンピューティング導入・活用セミナーで講師をされています。
 CUPAの荒井代表理事は、主に東京等で活動されていますが、住民票は富山県に残してあります。地元に貢献する気持ちを強く持ち、こうしたつながりを生かして、情報通信産業の前提となるクラウドを富山が進取する産業とするために、県立大学においても、クラウドコンピューティングサービスに関する専門家を育成すべきと考えます。
 近県では、北陸先端科学技術大学院大学にてクラウドの専門家が教鞭をとっています。こちらは石川県です。ですが、その教鞭のとり方もまだ手探り段階、十分に追いつくことができます。クラウドに関連した分野の人材育成に対しどのように取り組むのか、新田経営管理部長にお聞きをいたします。
クラウドコンピューティングにつきましては、利用者にとってサーバーなどの機器の運用保守の負担がなく、安価で高性能な情報処理能力を利用することができるというメリットがございまして、このサービスを活用する企業が近年増加しております。
 総務省の調査によりますと、平成22年で一部でもクラウドサービスを利用している企業の割合が14%程度だったものが、翌年の23年には22%程度と着実に増えてきております。そういった観点からも、議員御指摘のとおり、県内の専門家育成は重要だというふうに認識しております。
 クラウドコンピューティングにつきましては、幾つもの技術や要素で構成されるシステムでありまして、県立大学におきましては、こういったクラウドコンピューティングを支える主要技術でありますインターネット技術や仮想化技術、こういったものを学部においてはインターネット工学という形で、1学年50名程度でありますが、そこで基礎知識を教えております。
 また、大学院では情報メディア工学、これは1学年17名でありますけれども、専門的応用力を習得させることといたしておりまして、技術者の育成に努めているところでございます。
 県立大学としましては、今後ともクラウドコンピューティングの主要技術であります情報工学に関する教育を行うとともに、これまでも県内外の技術者等による情報システム特別講義というものも実施しておりまして、この中でクラウドコンピューティングを初めとする新たな技術を専門とする、先ほど御指摘もありましたような外部の民間の技術者の方を非常勤講師として講義に招くといった取り組みをしておりますので、こういったことも活用いたしまして、最新の情報工学技術に対応できる人材育成を進めてまいりたいと考えております。

 これに関連して、データセンターの普及に伴い、スマートフォンで利用するアプリケーション開発が次の新産業として注目されており、例えば近県の岐阜ではGIFU・スマートフォンプロジェクトとして、県が主導してアプリケーションの開発促進や人材育成に注力しています。市場が拡大しているスマートフォンのアプリケーション開発や、その人材育成にも県主導で取り組むべきと考えますが、県はどのように取り組むのか、荒木商工労働部長にお聞きいたします。
スマートフォンは近年急速に普及をいたしておりまして、スマートフォン向けのアプリ市場が拡大をいたしております。
 アプリの開発、販売につきましては、流通経路の開拓が不要だというようなこともありまして、地方の中小規模のIT関連事業者の参入が比較的容易な分野であるというふうに言われておりまして、県内中小企業の経営革新、観光、地域活性化等に貢献するようなアプリの開発に期待が高まっております。
 県では、これまでも電子商取引等に対応したモデル的なシステム開発に対し助成をいたしておりまして、例えば何千枚もの画像を同時に組み合わせて一つの絵を作成するというアプリ、あるいはGPSと連動いたしまして、県外から来られましたビジネスマンや旅行者が現在地周辺の観光情報、飲食店などを検索できるアプリの開発もされております。
 また、県立大学におきましては、県内のIT関連事業者等と共同研究ということで、コンベンション等の参加者にまちなかでの飲食、買い物、観光等の情報や利用者のニーズに応じた回遊コースの情報、これらを提供するアプリの開発も行っております。
 また、人材育成の面では、中小企業の技術革新や取引拡大につながりますようなアプリの開発等を行いますIT人材の育成確保に取り組んでおりまして、アプリ制作に関するセミナーも今年度2回開催をいたしております。
 今後とも、県内の中小企業の経営革新や産業、地域の活性化、観光の振興等につながるようなアプリの開発、あるいは人材の育成等に対して支援してまいりたいと考えております。

県内企業における人材の確保育成についてです。
 「企業は人なり」とは真理であり、人材の確保と育成が重要である中で、就労中の社員に対しての教育体制の強化が求められています。
 石井知事が掲げるように、人づくりが富山を元気にする最重要テーマです。新たな雇用を生み出すためには、企業の売り上げアップが必要であり、そのためには社員のレベルアップが必要です。
 私が県職員研修の講師を務めたときには、県内の企業で働く社員と県職員が合同で学べる画期的な取り組みをされていました。
 今後、県内企業が社員研修を行うに当たり、県としても何らかの支援をすべきと考えますが、どのように取り組んでいくのか、荒木商工労働部長にお聞きをいたします。
本県産業の発展のためには、やはりそれらを担う人材の育成が大変重要だというふうに考えておりまして、これまでも県内中小企業の人材育成の取り組みに積極的な支援を行ってきております。
 具体的に申し上げますと、ものづくり人材の育成の分野では、ものづくり研究開発センターで高度ナノテク人材など先端的な技術者の育成を行います長期研修──これは6カ月間にわたる研修でございます。
 また、技術専門学院におきまして、企業のニーズに対応した研修カリキュラムをつくる、いわゆるオーダーメード型の職業訓練、24年度は定員1,200名で実施をいたしております。また、熟練技能を若手の技能者に承継するための技能研修、7コース35人の実施などに取り組んでおります。
 また、技術的なもの以外では、中小企業大学校におきまして、実践的な経営管理、経営戦略の開発など、さまざまな研修を行ってきております。
 新年度におきましては、新たに小規模企業の研修ニーズに対応した熟練技能者等を派遣する出前講座を初めとしまして、コンピューター制御旋盤の操作技能の習得やものづくり現場リーダーの養成などを行いますものづくり技能人材育成研修の実施、あるいはハイブリッド車や太陽光パネルといった新しい環境・エネルギー分野の技術に対応した訓練も行うところでございます。
 今後とも、企業の人材育成ニーズにきめ細かく対応し、中小企業の人づくりを積極的に支援してまいりたいと考えております。

研修と同様に、企業活動において重要な採用についても触れます。
 県は、Uターン、Iターン、Jターンでの就職、転職を推進しています。このUIJターン就職に含む転職支援に関して、全国的に共通の課題となるのが企業と求職者のミスマッチです。首都圏では、転職エージェントと呼ばれる専門家がミスマッチを最小限に抑えるための一部の役割を担っていますが、県内ではこの転職エージェントに関する業種の進出はあまり見られません。
 今後、特に県外から県内企業へ転職するに当たり、県のサポート体制としてミスマッチをなくすためにどのように取り組むのか、荒木商工労働部長にお聞きをいたします。
少子高齢化の進行に伴いしまして、本県の発展を支える人材を確保するため、県外在住者のUIJターンを積極的に推進していく必要があるというふうに考えております。
 これまでも、県内最大規模の合同企業説明会を年末に開催いたしております。昨年12月に開催しました「Uターンフェア イン とやま」では221社、そして2,030人の学生さん等が参加されたところでございます。そういう場では、転職希望者と県内企業が直接話をする場を設けているところでございます。
 また、県のUターン情報センターでは、富山センターの求人開拓員が県内企業を訪問しまして、採用情報の収集、あるいは求職の紹介を行っています。東京センターのほうでは、専門のキャリアコンサルタントを2名配置いたしまして、就職相談や職業紹介を実施しております。
 いわば、転職エージェントと同様なきめ細かな対応を行っているところでございます。
 この結果、Uターン情報センターの登録者で県内に就職された方を見てみますと、平成23年度では141人、その5年前ですと、18年度で33人ということですので、大幅に増加しているというふうに思っております。
 また、新年度からは新たにIJターン希望者向けの取り組みを強化いたしまして、求人情報や体験談を紹介したパンフレットなどの作成、あるいは県外出身者を対象としました就職フェアを東京で開催いたしまして、IJターン希望者と県内企業のマッチングを支援していくことといたしております。
 今後とも、企業の担い手となる人材をしっかりと確保できるよう努力をしてまいりたいと考えております。

次に、地域での居場所づくりについて触れます。
 近年、地域コミュニティーの弱体化が懸念されています。隣近所の顔が見えないライフスタイルは、独居の増加や、地域の子供たちの見守りが行き届かない環境にもつながる、そういったことが懸念されています。この対策として、町内や自治体の単位で地域住民が気軽に集うことができる居場所づくりを推進する動きが全国各地で見られます。
 隣県の新潟県では、県が独居対策や地域の子供を見守る場所として、「うちの実家」をモデルケースとした「地域の茶の間」の普及を図っています。県内でも、コミュニティーカフェ等の名称で、店舗型の居場所づくりから民家の一角を使った居場所づくりまで、多くの活動が有志によって継続されており、有志団体として助成金を活用し、ガイドブックを発行したり、月刊のフリーペーパー発行を継続していますが、広く県内に認知されるには至っておりません。
 高齢者が顔を合わせることがお互いの健康を確認し合ったり、学校帰りの子供たちが集まり、地域の大人たちが安心して見守ることができる場所が求められています。富山型デイサービスのようにあらゆる年代が集うことで、地域のつながりが強まることも期待されます。実際に県内では、空き家を活用した居場所づくりや、ソーシャルビジネス(社会起業)として取り組むコミュニティーカフェ、また学生と社会人が交流できる居場所づくりなど、さまざまな角度から人のつながりを生み出す居場所の重要性が発信されています。
 この取り組みは分野横断的であるため、今回は社会福祉の観点から伺います。
 このような地域の高齢者、子供などの居場所づくりについて、県としても支援してはどうかと考えますが、その可能性について、小林厚生部長にお聞きをいたします。
少子高齢化や核家族化の進行に伴い、人間関係の希薄化、コミュニティー機能や社会のセーフティーネット機能の弱体化が指摘されており、こうした中、地域住民誰もが互いに顔を合わせ、つながりを持てるような機会や場を持つことの重要性が高まってきております。このため、さまざまな県独自の取り組みを推進しているところでございます。
 具体的に申し上げますと、全国に先駈けまして、平成元年度から地域総合福祉推進事業により、市町村社会福祉協議会が実施する高齢者などの引きこもり防止や社会参加のためのふれあいサロンの開催などに対し助成してきたほか、年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に住みなれた地域でケアが受けられ、利用者と地域住民とが一緒に食堂で食事ができるなど、地域に開かれた取り組みも行っております富山型デイサービス施設の整備に対する助成、また地域住民などが世話人となり放課後などに子供が安心して勉強したり遊んだりしながら過ごすことができる本県独自のユニークな子供の居場所でございますとやまっ子さんさん広場の活動に対する助成などを行い、地域住民が気軽に利用し、交流できる居場所の確保に努めているところでございます。
 県といたしましては、今後とも人や地域のきずなづくりを進め、高齢者、障害者、子供など誰もが住みなれた地域で安心して暮らせるよう、地域共生社会の維持強化に努めてまいります。

次に、医療人材、特に看護師の確保について触れます。
 富山県だけではなく、全国的に看護師が足りない状況であることは周知の事実であります。その対応策として、県では看護協会が看護職員再就業支援研修会を開催しており、年間で約20名が受講、そのうち8割が再就職していると聞いています。この数値は過去数年、横ばいです。
 この8割の再就職者を含む潜在看護師の再就職支援については、勤務時間などの希望勤務条件のニーズを把握し、再就職する看護師ができるだけ希望の勤務形態などで働くことができるよう、県として支援すべきだと考えますが、県としての今後の取り組みについて、看護職員再就業支援研修会の成果についての評価、また潜在的有資格者の具体的な人数の把握状況とあわせて、小林厚生部長にお聞きをいたします。
潜在看護師の正確な数について把握するのは非常に困難でございますが、全国で約55万人という大まかな推計が厚生労働省から示されておりまして、本県では5,500人程度と推測できるところでございます。
 県では、看護師の就業を促進するため、県が看護協会に委託してナースセンター事業を実施しており、23年度には登録者426名のうち225名の方が再就業しているところでございます。
 御紹介いただきました看護職員再就業支援研修会につきましては、県が看護協会へ委託して行っているものでございますが、ナースセンターの登録者のうち、再就業に当たって、最近の看護についての知識や技術の習得を希望している方を対象として看護力の向上を図り、高度な看護技術を必要とする病院などへの円滑な職場復帰を図ることを目的としたものでございます。
 この研修会は、年2回の定期開催のほか、希望があれば随時に開催し、公的病院での実践的な実習を通じて再就業に関する不安の軽減を図るとともに、受講者には着実に再就業できるよう支援しているところでございまして、未就業の受講者のうち8割の方が再就業に結びつくなど、高い成果が上がっているところでございます。
 県では、また県内の病院などに対しまして、潜在看護師の方の希望する勤務条件などの傾向について取りまとめた情報を提供するとともに、公的病院や民間病院の看護管理者を対象とした看護師の勤務条件等に関する意見交換会の開催などによりまして、各医療機関において、潜在看護師のニーズに応じた多様な勤務形態の雇用が行われるよう支援しているところでございます。
 今後とも、県看護協会、各医療機関、労働局などと連携し、潜在看護師に対する再就業支援対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

次に、教育について触れます。
 3月5日に県内の高校で卒業式が行われ、最後の理数科生徒が卒業しました。富山高校、富山中部高校、高岡高校において、2011年度に理数科から探究科学科へ移行し、この4月で3年目を迎えます。つまり1年生から3年生まで理数科がなくなり、探究科学科が入っていることになります。
 私も理数科出身ですので、出身の学科がなくなることには寂しい思いもありましたが、当時、理数科から文系の学科へ進学した際の複雑な気持ち、また多少実務的な複雑な作業も含めますと、探究科学科の生徒たちが少しうらやましくも思えてきます。
 受験倍率にも県民の期待が見えますし、大学と連携しながら進める授業には県内大学への興味喚起も期待されるところですが、現在までに見られる効果を含めた評価と今後の取り組みについて、石井知事の御所見をお伺いいたします。
平成23年度に3校で開設しました探究科学科ですけれども、第1年目に、探究的学習の土台をつくる、それから2年生になると、課題研究ということで、富山大学や県立大学の教員等の方の御指導をいただきながら、例えば仮説を設けて、それを検証するプロセスを通じて探究力を身につけるというふうにしてもらっております。
 昨年の秋には、1、2年生の学年別3校合同研究発表会を開催しまして、2年生の発表会では、ステージ発表やポスターセッションを行って、生徒同士が活発な質疑応答を行ったと。
 閉会式の講評では、私は残念ながら出られなかったんですけれども、富山大学の山西教授、神川教授に大変高い評価をいただいて、富山の未来は明るいとコメントをいただいたというふうに聞いております。
 また、こうした探究活動に生徒さんが積極的に取り組む、富山を深く掘り下げる、意見交換をするということで、思考力や表現力等が向上して、生徒会活動などでもリーダーシップをとるなど、着実な成果があらわれているというふうに伺っております。
 また、3校の探究科学科担当教員による合同研究会も開かれておりまして、教員の皆さんの指導力向上にも成果があるというふうに聞いております。
 これからの社会を考えますと、やはり変化の激しい時代ですから、自然や社会の背後、根底にある原理、真理といったものを探究して、そこでしっかり感得をする幅広い視野、また物事の本質に迫る直観力、また高い志や情熱を持つ人材の育成が重要だと思っております。
 設置後2年で今まで聞いているところでは、生徒自身の努力、またそれに応える教員の方の努力で着実な前進を図られておると伺っていまして、大変頼もしく思います。
 この取り組みで、実は普通科の生徒も探究科学科の生徒の研究発表等から刺激を受けて学習意欲が向上するなど、よい影響があるというふうに聞いております。
 今後、3校の探究科学科の教育活動の一層の充実を図ることはもちろんですけれども、生徒の第3年次での成長、また卒業後の活躍の状況なども見定めまして上で、その成果を他の高校の教育活動にも生かして、富山県内の県立高校がますますなかなかいいじゃないかと、県民はもちろんですが、県外の方にも言っていただけるようにしていきたいと思います。

また、富山県内の進学校と呼ばれる高校では、県外大学への進学を生徒に勧める傾向があるように感じています。生徒の希望が最優先ではありますが、県内への人材定着を図るためには、高校卒業後の進路として県内大学への進学もしっかりと促進すべきと考えます。県としてどのように取り組むのか、寺林教育長にお聞きをいたします。
高校生の大学進学に当たりましては、本人の能力や適性を踏まえ、将来の職業や人生設計を十分に考えさせるとともに、大学に関する詳細な情報を提供して指導しているところであります。とりわけ、県内大学への進学につきましては、県内大学のよさや魅力を十分伝えております。
 具体的には、各高校で生徒に対して県内大学のオープンキャンパス等への参加、大学訪問などによりまして、生徒自身に体験的に理解させております。
 保護者に対しましては、進学懇談会等での説明やPTA研修会での視察などで、県内大学進学のメリットについて理解を図っているところであります。
 また、教員につきましては、県内大学と高校長協会との懇談会や進路担当者対象の説明会を初め、高大連携の推進を目的としたフォーラムの実施など、県内大学との連携や相互理解に努めているところであります。
 県内4大学の状況を見ますと、これらの取り組み等もありまして、県内の大学進学者数に対する県内4大学の収容定員の割合は52.2%であり、全国の103.2%と比べますとかなり低く、大学の受け皿が小さいと言えますが、県内大学入学者に占める本県出身の割合という角度から見ますと37.6%であり、全国平均の41.9%に近い割合となっております。
 今後とも個々の生徒の主体的な進路選択、人生設計を尊重しながら、県内大学のよさや魅力についても十分に伝え、進路指導の充実を図ってまいりたいと考えております。

小学校での英語必修化や、私が経験させていただいたような学生の海外派遣、語学研修の機会が提供され、富山と世界がより近くなっているように感じます。さらに、グローバル化を身近にするために、県内の高等教育機関への留学生の受け入れを積極的に進めるべきと考えます。県内、国内での就職までは留学生はつながりづらい状況ではありますが、富山という地を通して日本を感じていただくことで、日本の窓口は富山という認識につながることや、卒業後にも観光地として富山を選んでもらうことも期待されます。今後、県内での留学生受け入れについて、県はどのように取り組むのか、現在の留学生受け入れ状況とあわせて、日吉観光・地域振興局長にお聞きをいたします。
県内の大学等の高等教育機関に在籍する留学生数は、平成24年5月1日現在で514人となっております。ここ数年は500人前後で推移しておりますものの、10年前との比較では、1.34倍と増加しているところであります。
 県といたしましては、これまでも留学生の受け入れ拡大のため、留学生が安心して勉学や研究に専念し、充実した留学生活を送ることができるよう、私費留学生を対象とする奨学金の支給や国民健康保険の一部助成などを行ってきております。
 また、県内企業への就職支援を進めることにより、優秀な留学生を呼び込んでいく観点から、留学生の就活力向上や企業とのマッチングを図る取り組みも行ってきております。
 さらに、新年度からは、県立大学において、留学生に対する住居費や院生のための学費を支援する制度を創設することとしております。
 人口減少や少子高齢化による社会の活力の低下が懸念される中、海外から優秀な留学生を数多く受け入れていくことは、本県の経済や地域社会の活性化の上でプラスになるものであり、県といたしましても、各高等教育機関と連携しながら、引き続き留学生の受け入れ拡大に努めてまいりたいと考えております。

2013年3月 9日 03:10 AM

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